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ソロキャンプブームに伴い、山やキャンプ場などで車中泊をする人が増えているという。しかし、車の中でなんて、ちゃんと眠れるのだろうか?

そこで、枕が変わると眠れないタイプのライターが、Hondaの『FREED+』で初めての車中泊にチャレンジ。快眠セラピスト・睡眠環境プランナーの三橋美穂さんにアドバイスをいただきながら、車中泊における快適な眠りを追求してみた。

 

<アドバイスいただいたのは>

 

最も大切なのは「いかに安心して過ごせるか」

――車中での安眠のコツを伺う前に、そもそも「睡眠の質」を高める要素とは何でしょうか?

三橋さん温度や湿度、音、明るさ、香り、それから適切な姿勢を保つなど、さまざまな要素があります。ただ、前提として最も大事なのは、“いかに安心できるか”ということなんです。特に、車中のようにいつもと違う環境で寝る場合は、できる限り不安な要素を減らせるかが大事ですね。例えば、外の人目が気になると安心できませんので、窓を目隠しするなどの工夫が必要かと思います」

 

――なるほど。まずは不安な要素を取り除く、と。そのうえで、安眠効果を高める姿勢や音、香りなどの要素を取り入れていけばいいわけですね。

三橋さん「そうですね。そのあたりは実践しながらご説明しましょうか。実際の車を使って、睡眠環境を整えていきましょう」

 

純正マットでフラットな寝床をつくる

というわけで、今回はHondaの『FREED+』(2列シート車)と純正アクセサリー、さらに三橋さんオススメの安眠グッズを組み合わせて、車中泊における良質な睡眠空間をつくっていく。
(なお、純正アクセサリーは新車購入時だけでなく後付けも可能なので、すでに『FREED+』をお持ちの方も要チェック!)

 

 

三橋さん「まずは“寝床”を確保しましょうか。『FREED+』のシートをアレンジして、フラットなスペースをつくってください」

 

シートの座面部分を前に跳ね上げ

 

背もたれを前に倒す。

 

背もたれの裏に黒いボードがあるので

 

これを裏返してスキマを埋める。

すると、おお!
(ほぼ)フラットになった!

スペースも身長180cmくらいまでなら足を伸ばして寝られるほど、広々としている。

三橋さん「でも、黒いボードのところが少し出っ張っていますね。ちょうど腰のあたりになるので、このままだと少し寝づらいと思います。マットを敷くなどして、もう少しフラットにしましょうか」

 

ここで純正アクセサリーの出番。
スペースにぴったりおさまるラゲッジクッションマットを敷いて、フラットな寝床をつくる。

 

おお〜!

 

イイネ〜!!

 

――先生、フラットになりました。すこぶる快適です。

三橋さん「左右に寝返りを打てるだけのスペースもあるし、一晩や二晩を過ごすぶんには十分快適だと思いますよ。ちなみに、必ずしも寝床を“まったいら”にする必要はなくて、むしろ背中から頭にかけて8度くらいの傾斜があったほうが呼吸は楽になりますよ。私も自宅では電動ベッドを使っていて、背中の部分を少しだけ高くしていますから」

 

三橋さんのアドバイス通り、マットの下にタオルを何枚かかませて上半身を高くする。

三橋さん「OKです。寝床はこのままでも十分なのですが、この上に車中泊用のマットを敷くと、より快適になると思います。中に弾力性のあるポリウレタンが入っていて、空気で膨らむタイプのマットがあるので、これを使いましょう」

 

 

冬は重ね着や寝袋、夏は換気で温度を調節

寝床は確保できた。次の要素は「温度・湿度」だ。

三橋さん「温度は夏が28℃以下、冬は18℃以上が目安です。湿度は年間を通して40〜60%が理想ですね。ただ、車中の場合は一晩中エンジンを付けっぱなしというわけにもいかないでしょうからエアコンも使えませんし、細かい温度や湿度の調節は難しいと思います。ですから、冬であればたくさん着込んだり、寝袋に入ったりしてなるべく暖かくしてください。夏なら窓を少しだけ開けて、眠る直前まで夜風を取り込めるといいのですね。虫が入ってくるのは我慢しなければいけませんが……」

 

心配ご無用。そこで役立つのが純正アクセサリーのスライドドアウインドウメッシュ」。窓を開けた状態でも虫の侵入をガードできる。

 

三橋さん「このアイテムは便利ですね。窓を閉め切った状態だと車内の二酸化炭素濃度も上がり、睡眠の質が落ちます。ですから、こういったアイテムを使ってうまく換気ができるといいと思います」

 

プライバシーシェードとアイマスクで、しっかり遮光

次なる要素は「明るさ」。
これについては、できるだけ光を遮断するのがいいそうだ。

三橋さん「睡眠ホルモンのメラトニンは、暗ければ暗いほど多く分泌されます。ですから、睡眠中はなるべく外からの光を遮断し、なおかつアイマスクをするといいでしょう。ただ、真っ暗だと逆に不安で眠れないということであれば、ランタンの薄明かりくらいはあってもいいと思います」

 

純正アクセサリーのプライバシーシェードで遮光。同時に外からの目線も遮れるので、冒頭で三橋さんがおっしゃっていた“安心感”も担保できる。また、スライドドアウインドウメッシュと一緒に使えば、シェードの真ん中を開けて換気も可能だ。

 

アイマスクは三橋さんオススメの「目のおふとん」。“おふとん”というだけあって、目を包み込むようなふわふわの感触が気持ちいい。耳が痛くならないバンドもついているので快適だ。

 

音は「図書館レベル」の静けさが理想

お次は「音」。
キャンプ場なので基本的に夜は静かなはずだが、すぐ隣にオールで騒ぐパーティーピーポーがいないとも限らない。

三橋さん「良質な睡眠をとるためには、周囲の音量が40デシベル以下である必要があります。これは図書館レベルの静かさで、ほとんど気になる音がない状態ですね。もし、隣にパーティーピーポーさんがいたら、難しいと思います。ですから、耳栓は用意しておきましょう」

 

オススメは眠りに特化した、“睡眠用”の耳栓。耳あたりがソフトなので、一晩中つけていても疲れにくい。あまりに無音すぎると逆に不安になるという人は、ほどよく遮音できるタイプを選ぶといいだろう。

 

ラベンダーのアロマでリラックス

最後の要素は「香り」。
これは、基本的に自分がリラックスできるものなら何でもいいそうだ。

三橋さん「ラベンダーの香りを嗅ぐと落ち着いたり、レモンの香りを嗅ぐとスッキリしたりと、香りは気持ちに働きかける部分が大きいですよね。ですから、リラックス効果のあるラベンダーやスイートオレンジ、ゼラニウム、森林系のヒノキなどのアロマがオススメですが、このあたりは好みによって選んでもらえればいいと思います。睡眠用にブレンドしたアロマも売られていますし、もし、普段から自宅で使っているものがあるなら、それを持っていくといいでしょう」

 

特に自宅で愛用しているアロマはないので、今回は純正アクセサリーのアロマモーメントを使用。ディフューザーキット付きで、助手席側のソケットに差し込むだけで車内にラベンダーのピュアな香りをふりまいてくれる。

 

寝てみよう

これで準備は整った。
まだ陽は高いが、さっそく寝てみよう。

 

なお、純正アクセサリーのルーフネットとハンモックテーブルを組み合わせ、天井から吊り下げ式の簡易テーブルをつくると、アイマスクや文庫本などの小物を置けて便利。

 

寝袋に入って……

 

おやすみなさい(ちなみに、枕は使い慣れたものが一番ということで自宅から持参した)。

 

※バッテリー保護のため、車両の電源は長時間オンにしないでください。

 

・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・(3時間経過)。

 

おはようございます!いやあ爽やかな目覚めだネ。

 

三橋さん「よく眠れたようですね」

――はい、おかげさまで。思った以上に窮屈さを感じなかったし、人目と光と音が遮断されているから安心して眠れました

三橋さん「それはよかったです。そもそも、車中泊に限らず“いつもと違う環境”で寝るのは緊張感があるものなんです。ホテルでも、1泊目は眠りが浅くなることが研究で分かっていますから。ですから、今回のように純正アクセサリーなどをうまく使いながら、できるだけ普段と近い睡眠の環境を整えてあげることを意識するといいと思いますよ」

 

今回のイチオシアイテム

今回が初めての車中泊だったが、思いのほかちゃんと眠れた。いや、むしろ自宅の万年床で寝るよりも、心地よかったかもしれない。

今回、そんな快適な睡眠をサポートしてくれた純正アクセサリーのなかでも、特によかったのがプライバシーシェード」。窓という窓を全て覆い尽くし、文字通りプライバシーを完全に守ってくれるので、自宅みたいにリラックスできた。

みなさんもHonda車+純正アクセサリーで、快適な車中泊を!

 

 

※今回紹介した純正アクセサリー

>ラゲッジクッションマット
>プライバシーシェード
>スライドドアウインドウメッシュ
>ルーフネット・ハンモックテーブル
>アロマモーメント

詳しくはHondaアクセスのサイトをご覧ください。

 


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編集:
やじろべえ株式会社

撮影:
森カズシゲ

撮影車:
FREED+ HYBRID G Honda SENSING/FF(純正アクセサリー装着車)2019年モデル