日本列島は南から北まで冬真っ盛り。
手軽な楽しさを求める外遊びファンとしてはちょっと出足が鈍る季節かもしれませんね。そこで、冬のアウトドアを快適にするちょっとしたヒントを集めてみました。
更新日:2014.01.10
スキーやスノーボードなど定番のウインタースポーツを除けば、真冬の外遊びは多くの方にとってちょっと敷居が高いかもしれません。なんと言っても寒いですもんね。
でも、この時期ならではの楽しさやメリットもたくさんあります。ちょっとしたヒントや心がけで、冬の一日も楽しい思い出でいっぱいに! 今回はそんなお話です。
最近話題のコンビニ・コーヒー。出かけた先で本格的なおいしさを手軽に飲めることが人気の一因ですね。真冬の外遊びでも、ホットな飲み物は体と心を温めてくれますし、アクティブに遊ぶ原動力にもなってくれます。そこで提案…。
保温ポットにホットコーヒーを入れて出かける方も多いのですが、熱々のスープもおすすめです。それもポタージュなどとろみのあるタイプ。粘度の高いほうが冷めにくいので、お湯を持参してインスタントスープを作るより熱々を楽しめます。パンも一緒に持っていけば、最近流行りの“つけパン”ランチも!
同じようにお粥も密かな人気です。寒い野外で食べるには、ごま油などを加えて中華風にしておくと一層おいしく感じられるはず。
おいしいスイーツも、寒さを忘れさせてくれる素敵な脇役ですね。たとえば、熱々のお汁粉を入れていって、現地でフリーズドライのお餅を加え、サッと出したらみんな笑顔でいっぱいになりますよ。
冬の外遊びで大活躍のネックウォーマー。首元からの外気の侵入をシャットアウト。暑くなってきたら簡単に脱げるのもうれしいです
最近の防寒衣料は、さまざまな新素材の登場で格段の進化を遂げました。温かいだけでなく、透湿素材の開発で蒸れも心配なし。意外かもしれませんが、冬は体表からの湿気が外気で冷やされて結露し、ジメジメすることも多かったんですよね。
冬を快適に過ごす衣料のシステムやノウハウもかなり普及し、防寒衣料を最大限に活かすことができるようになりました。その代表が以前取り上げたレイヤードシステムです。野外の条件は刻一刻と変化しますので、それにアジャストさせるには重ね着が基本です。
さて、そんな衣料品やシステムを完全なものにする最後の仕上げがすき間風対策。防寒衣料が温かさを保つことができるのは、中綿に蓄えられたデッドエアと呼ばれる空気の層のおかげなんです。発泡スチロールと同じで、液体や固体に比べ温度変化の少ない気体(空気)を取り込んでいるんですね。
でも、そうやって温かさを保っても、衣服の隙間から冷気が侵入しては元も子もありません。その代表が首回り、袖口などで、防寒ウエアの中には対策が不充分なものも…。ちょっとした工夫で快適さがアップしますのでぜひお試しください。
首周りは、動脈や静脈が走っていますが、こういった大量の血液が流れている部分が低温にさらされると、身体が冷えてしまいます。そこで大活躍なのがネックウォーマー。今やすっかり定番ですが、ストラップが付いていて、片方を絞ればキャップになるタイプも便利です。タートルネックのセーターなども同じ理由で首を守ってくれますが、気温が上がって汗ばんできたら脱ぐしかなく、小まめな対応ができません。
ネックウォーマーは首の保温に有効ですが、薄手で小さめのマフラーやショールでも効果はあります。これで襟との隙間をふさいでしまえばOK。これなら暑く感じたり汗ばんだりしても調整が簡単です。まさにレイヤードシステムのひとつですね。
袖周りもベルクロなどで留められる防寒着が増えていますが、レインカフスを使えばさらに万全。本来、雨具と併用して手首部分からの水の浸入を防ぐものですが、当然のことながら、外気もシャットアウトしてくれます。ネオプレーンなどの素材でできた筒状の商品です。お試しください。
星空を眺めるのにあると便利なのがリクライニングできるキャンプ用のチェアとシュラフ。これだと寒さも防げるし、首も痛くならずにリラックスしながら冬の星空を観察できます
冬は星空のきれいな季節。星空観察はまさに冬の外遊びの定番のひとつ。この時期が星空観察の入門にはうってつけなのは、大気が乾燥していて視界がすっきりしていることや、晴天が多いこと、日没が早く夜が長いこと、冬には明るい星が多いことや、オリオン座のようにビギナーでも判別しやすい星座が多いことなど、条件が揃うからです。
マニアは山上などにある星空観察の聖地に出かけるようですが、ビギナーは周囲が明るくなければ自宅のベランダや庭でもOK。近所に公園や空き地があったら、まず出かけてみましょう。
そんな時、立ったままで観察すると首が痛くなったり肩が凝ってきたりしませんか? そこでおすすめなのが、キャンプ用のベッドやチェアを持ち出すこと。チェアも、最近ではリクライニング機能があるものや、背もたれの長いものがあるので、ベストマッチです。そして、シュラフ(寝袋)も使ってみましょう。
これにくるまって、チェアに身を任せれば、首も楽ですし、長時間の観察も苦になりません。温かな飲み物でも持参すれば最高の星空観察タイムになります!
家庭でも飲食店でも人気のカセット式のガスコンロ。最近は外遊びにも持ち出す方が増えました。そこでよく耳にするのが、冬のキャンプやBBQで使ったら火力が弱かったという話。「冬になったら急にお湯が沸きにくくなったんですけど故障でしょうか?」なんて心配する方もいるのですが、そうではありません。
液体ガスを気化して燃焼させるため、通常の家庭用カセットコンロだと、気温が低い状態ではどうしても火力が落ちてしまうんですね。ですから、カセットボンベを取り外してふところで温めるなどすると多少改善します。でも、直火で加熱するのは絶対にやめましょう。
最近ではアウトドア用にハイパワー化したものや耐風性能をアップしたモデルも発売されています。
ホワイトガソリンを使うアウトドア用の燃焼器具は、自らの炎の熱でガソリンを気化しているため、低温でも火力が安定しています。燃料のコストパフォーマンスもよいので、秋冬の外遊びにはおすすめですね。
ホワイトガソリンの燃焼器具は、冬場でも火力が安定しています。ガス式のタイプの中には寒冷地では極端に火力が落ちるものがあるということを覚えておきましょう
※このコンテンツは、2014年1月の情報をもとに作成しております。