雨が降ってもストレスフリー
これで快適!梅雨のテントライフ

空が雨雲に覆われ、ちょっと憂鬱な梅雨の季節。
でも、雨上がりの緑や、朝の清々しい空気はこの時期ならではのもの。最近では、梅雨時期のキャンプを楽しむファンも増えているようです。今回は、湿気がこもりがちな梅雨時期のテントを快適に過ごすアイデアをご紹介します。

更新日:2014.06.10

湿気を持ち込まない工夫

雨中のキャンプでは、レインウエアをはじめとして、どうしても衣服や靴が濡れてしまいます。
そのままテントに入って室内に干したり、つい丸めて隅に置いたり…なんてことをすると、湿気のこもる大きな原因に…。できれば、キャノピー(出入り口のひさしの部分)やタープなどで脱ぎ、掛けておきましょう。
どうしても持ち込まなければならない場合は、表面の水分を拭き取ってしまうこと。それだけでもかなり違います。もちろん拭ったタオルも室内に置いてはいけません。外に出すか、ジッパー袋に入れておきます。濡れた靴を室内に入れる場合は、水を拭き取ってから、中に新聞紙を詰めておきましょう。
そんなことくらいで? と思われるかもしれませんが、こんな小さな心がけが雨天の快適さを大きく左右します。

ベッドで快適スリープ

睡眠不足はキャンプの大敵。
でも、梅雨の時期には気温が高めになってくるので、寝苦しくなることも珍しくありません。雨天ならジメジメしますからなおさらです。春夏向けの薄めのシュラフやブランケットでさえ、床と接している部分は汗ばんでしまってストレスがたまります。

そこで大活躍なのがキャンプ用の折り畳みベッド。背中が接する部分に通気性のある生地が使われていますし、ベッドと床面の間に大きな空間があるので、熱や湿気が溜まることがありません。びっくりするくらい快適に眠ることができます。また、ベッドの下に、別項で紹介している電動ファンを置いておけば快適さはさらにアップします。

電動ファンは意外な働き者

人気急上昇の電動ファン。盛夏だけでなく梅雨の強い味方です

最近は、テント内で使える小型の電動ファンが人気です。直接風を当てて扇風機のように涼むこともできますが、室内の空気が動くだけでも充分で、それほど強力ではなくても効果があります。
最近のテントは生地の防水性がアップしているので、雨水の侵入はそれほど心配しなくてもいいんですが、外気と内気温の差などでテントの内側に結露することはあります。そんな時も、ファンで空気を動かしておくとかなり軽減することができます。

好きな香りで快適空間

テント内にこもった匂いは不快のもと。テントによっては施された防カビ剤が独特の匂いを発する場合もあります。閉め切りがちな雨の日は、そういった匂いがより強く感じられてしまいますが、ちょっとした工夫で心地よく過ごすことができるように…。

ドライハーブのさわやかな香りもうっとうしい梅雨には頼りになります

そこで一役買うのがドライハーブやドライフラワーです。お気に入りの香りを漂わせるだけで、ずいぶん雰囲気が変わります。枝つきならそのまま吊るしておけばいいし、葉ならばネットに入れます。枕元やチェアに下げておけばさらに効果アップですね。ただ、甘い匂いは逆効果になることもあるので避け、さっぱりした清涼感のある香りを選びます。

最近では人工的な芳香剤もさまざまなタイプが市販されていますが、せっかく自然の中に出かけてきたのですから、ここは天然素材を選びたいもの。
ただ、スプレータイプの消臭剤はテントやシュラフに重宝しますので、1本用意しておくといいでしょう。

空気の流れを考えたテントの選び方&使い方

雨中のキャンプを快適に過ごすコツは、こまめな窓の開け閉め

最近のテントは床面にPVCなど防水性の高い素材を使い、縫製部分にも防水加工を施していることが多いので、浸水の心配はそれほどないのですが、湿度の高い状況で快適に過ごせるかどうかはテントの設計が大きくモノを言います。
最近の上級機種には、室内の空気の循環や湿気の排出機能を向上させたものがあり、人気が高まっています。雨天でも楽しみたい方は、こういったテントをチョイスするといいでしょう。

しかし、湿気をこもらせないための基本は通気。特別なシステムを持たないテントでも、窓をこまめに開け閉めすることで、快適性はかなりあがります。横なぐりの雨では開けるわけにいきませんが、少しでも雨の勢いが弱まったらほんの少しでも窓にすきまを作りましょう。
その際、必ず2ヵ所を開けて室内に空気の流れ道を作ること。例の電動ファンがあれば効果倍増。

最後にテントの基本コンセプト。基本的な傾向として生地の防水性を高くすれば通気性が悪くなり、通気性をよくして湿気をこもらせないようにすれば防水性が犠牲になります。フライシートと呼ばれる全体を覆う大型のシートを使うのはそのためで、本体はデザインと生地で、通気性と耐水性をバランスよく持たせ、降雨はフライシートでシャットアウトしようというわけなんですね。

※このコンテンツは、2014年6月の情報をもとに作成しております。