雪中キャンプの敵は「濡れ」と「冷え」。雪を浸入させることなく、かつ、冷えを遮断することが快適に過ごすためのポイントになります。近年は薪ストーブ対応のテントもありますが、非対応の2ルームテントやシェルターでも、風を遮断して底冷え対策を万全に整えれば、薪ストーブなしでも暖かく過ごすことは可能!そのためのリビングの作り方や準備などをご紹介します。
更新日:2018.02.14
テントやシェルターのスカートを閉じれば、風による冷えはある程度解消できます。しかし、これだけでは地面から足先にジンジンと冷えが伝わってきます。そこで、防水シートとラグや封筒型寝袋を2〜3枚重ねて敷くことで冷え対策をします。ラグがなければ段ボールや気泡緩衝材(通称プチプチ)でもかまいません。空気の層を増やすほど冷え対策に効果があります。
時間が経つと、シート下の雪が凍って、シートの上を歩くと防水シートが大きくズレる場合があります。転倒の危険があるので、ハトメがあるシートならペグで軽く固定しておくと危険を軽減できます。
雪が防水シートの上に落ち、足先が濡れると冷えを感じる原因になります。出入り口の内側に足が入る程度の穴を掘っておき、靴を脱着する場所を決めておけば、脱着の際にシート上に雪を蹴り入れにくくなります。
防水マットやラグは防寒だけでなく、写真のように「点」で支えるファニチャーの沈み込み防止に役立ちます。靴のまま行き来するリビングでも、ブルーシートやすのこを敷いて沈み込みを抑えるようにしましょう。
靴を脱いで過ごすリビングでは、たっぷりのダウン、中綿などで足先を包むソックスがあると暖かく過ごせます。
写真の防寒ブーツは、インナーを取り外せます。保温性が高いインナーなので、ダウンソックス代わりに活用するという手もあります。
ブランケットは何枚あっても重宝します。市販の保温用チェアカバーの代わりにチェアに敷けば、腰周りの冷え防止にも役立ちますし、膝掛けにしても良いです。大判のブランケットはテーブルにかぶせてこたつのようにしても効果的です。
AC電源を使えるキャンプ場なら、電気毛布やホットプレートなどを利用して暖かく過ごせます。電気が使えないキャンプ場の場合は、保温ボトルや真空調理ができる鍋などを利用して、なるべく外で調理する時間を短くし、身体の内側から温める工夫をしましょう。
一部のテントを除き、テント内は火器を使えません。いちいち外のバーナーで湯を沸かすのは大変なので、大ぶりの保温ボトルをいくつか用意。1日で湯を使い切れなければ、翌朝の洗面にも使えます。
水は、できれば断熱効果のあるジャグに入れて、テント内に保管します。薄いウォータータンクの場合は中の水が凍りやすいので、夜は満水にしておき、凍るのを防ぎましょう。
テント内の光は、LEDライトを使います。暖色系に設定することで暖かみを感じられます。
凍結のため水が出ないキャンプ場では、食器はペーパーで汚れを落とします。除菌用アルコールがあれば、油のべたつきも落ちてスッキリ。帰宅後にお湯で洗浄してから収納します。
リビングや寝室にはファニチャー類があるので、テント内で荷物を大きく広げるのは大変です。防水シートは多めに用意しておきましょう。設営・撤収時はもちろん、道具のちょい置き、整理場所として使えます。
道具を外に出しっ放しにしておくと、降り積もる雪で埋もれてしまうことがあります。紛失予防のためにも、スノーシューなどの遊び道具も含め、使わない時はテント内か車内に入れておきましょう。また、スノースコップはテント内に入れておきます。寝ている間にドカ雪が降っても、翌朝雪かきをしながらテントから外に出られるので、ブーツに雪が入るのを軽減できます。
※このコンテンツは、2018年2月の情報をもとに作成しております。