今年も夏の風物詩「ペルセウス座流星群」の季節がやってきました。2018年は、8月13日午前10時頃に活動が最も活発になるとされていて、一番の見頃は8月12日から13日にかけての夜と考えられます(11〜12日や13〜14日の夜もチャンスあり)。しかも、うれしいことに8月11日が新月のため、月明かりの影響なく、よい条件で流星を観察することができそうです。そこで今回は、夏のキャンプでのんびりと寝転びながら星空を楽しむためのポイントをご紹介。寒さを気にすることなく星空を楽しめるのは夏キャンプならでは。コットやハンモックに寝転んで、のんびりと満天の星を眺めるひとときは、流星群以外の日でも格別です!
ちなみに、流星群の観察には望遠鏡や双眼鏡などの特別な道具は必要なく、肉眼で観察できますので、寝転びながら楽しむのに最適なんです!
更新日:2018.07.18
無理なく星空を見上げるなら、コットかハンモックがほしいところ。地面にマットを敷いて寝転んでもいいですが、コットやハンモックのほうが背中を通る風が心地よく、夏向き。
大きく傾くリクライニングチェアも星空観察にぴったりです。ただ、一晩中過ごすなら身体をフラットにできるコットやハンモックのほうが快適です。
コットはどこでも簡単に設置できるのがメリット。急な雨でも、サッとタープの下に持っていけるのもいいですね。半面、斜面や川原など石がゴロゴロしているような場所ではがたついてしまいますので設置にご注意を。
かつてコットはとても重いものでしたが、近年は軽くてタフなコットが増えています。写真のコットも片手で持てるほどの軽さ。収納サイズもバックパックに収められるものも少なくなく、家族分揃えても、クルマのラゲッジスペースを占領しません。
ハンモックは独特の浮遊感を楽しめます。地面の影響を受けることなく、傾斜や湿地、岩場などでも張れるのも大きなメリット。ただし、星空を見るためにタープをかけていない場合、急な雨にはすぐに対応しづらいというリスクも。
通常はキャンプ場の管理人さんの許可を得てから、立木に布をまいて保護し、幅広の専用ロープを木に巻き付けて設営します。ですが、枝の張り方によりますが、写真のように夏は葉っぱが茂っているのでせっかくの星空があまり見られません。
星空観察をするなら、片側を立木にしたらもう片側はスタンドを利用する、または単独で支えられるハンモックスタンドを利用するなどして、開けた場所に設営するのがおすすめです。
周囲が暗いほど、たくさんの星が見えるのはご存じの通り。街明かりの影響を受けないキャンプ場でコットやハンモックに寝転び空を見上げると、驚くほど星がたくさん見えます。
でも、せっかくのキャンプ場でも大型ランタンを煌々とつけて、焚き火で大きな炎を上げているとほのかな星の光が見えにくくなってしまいます。
星を見る際はランタンを消すのがベストですが、キャンプ場は張り綱や地面のデコボコなどを確認しづらいのも事実。とくに、幼い子どもがいると危険です。
そんなときはバッテリーランタンの常夜灯(オレンジ色のほのかな明かり)や赤い光のライト、ティーキャンドルランタンを、テーブルの下などに、なるべく光が直接見えないようにして置きます。周囲が暗いと、このようなわずかな光でも地面のデコボコや張り綱などを確認できます。
ランタンを消して10分ほど経つと、暗さに慣れて星がたくさん見えるようになります。これを暗順応と言いますが、光を見るとせっかくの順応がリセットされてしまいます。その点、赤い光は、暗さに慣れた目に優しく、リセットされにくいので、使用するバッテリーランタンやライト類に赤色モードがない場合は、赤いセロファンを巻き付けておきましょう。
ティーライトキャンドルは、芯を3mmくらいに短くカットすれば、炎を抑えられ、よりほのかな明かりになります。
流星群が出現しやすい方向や星座の名前を調べるのに便利な星空アプリがあります。星空にスマホをかざすと、その方向にどんな星座があるのかを示してくれるので、プラネタリウム感覚で空を眺められます。無料アプリも多いので、あらかじめダウンロードしておきましょう。
ちなみに、スマホなどの表示画面も目に刺激が強いので、アプリの設定で赤い光になるようにしておきましょう。メールやSNSのプッシュ通知は……画面をなるべく暗くして確認するか、見るのをガマンするしかありません。
キャンプでは焚き火も楽しみです。オレンジ色の焚き火の炎は、ランタンほど刺激的な光ではありませんが、星空メインなら控えた方が見やすいです。どうしても焚き火をしたいなら、小さな焚き火に抑えておきましょう。
焚き火台は、煙で空が見えにくくなるので風下にセット。近くにキャンパーがいるようなら配慮してくださいね。
当然ですが、空が広く見える場所がベスト。ペルセウス座は北東ですが、流星はどの方向に向かって出現するかわかりません。コットやハンモックは北東方向をメインに、空が広く見える場所に設置しましょう。
なお、いくら夏でも寝袋なしでは身体が冷えきってしまう場合があります。ブランケットや薄手の寝袋は必須です。おなかにかけておくだけでいいので、体調管理のためにも必ず用意しておきましょう。枕やネックピローもあると疲れにくくておすすめです。
写真協力:ビクセン
※このコンテンツは、2018年7月の情報をもとに作成しております。