あたたまりながらスペシャル体験!
焚き火とダッチオーブンで
シュトーレンを焼いてみよう

年越しイベントを実施するキャンプ場も増え、年末年始をキャンプ場で過ごす人が多くなってきました。せっかく家族みんなでゆっくり過ごせる年末年始ですから、ほんの少しスペシャルな体験をプラスしたい!そんな方におすすめなのがパンやケーキ作り。冬キャンプに不可欠な焚き火を使って、ぬくぬくとあたたまりながら焼いたパンやケーキは、とっておきの思い出になります。今回は冬場のパン&ケーキ作りのコツをご紹介します。

更新日:2018.12.19

手作りケーキで
クリスマスやお正月気分を満喫!

冬のキャンプでは1日中焚き火をしていることも珍しくありません。大切な熱源ですから、暖を取りながらシチューなど煮込み料理を作っているという人も多いと思いますが、じつは、弱火でコトコト煮込むのに優れた焚き火は、パンやケーキ作りにもすぐれた熱源なんです。

温度管理や計量が繊細なパン&ケーキ作りですが、パウンドケーキやちぎりパンのように、ボウル1個で作れてさほど繊細さが必要ないものもあり、そういったケーキやパンであれば焚き火でも焼くことができます。せっかくの年末年始キャンプですから、手軽で、デコレーション次第でクリスマスやお正月気分を満喫できるシュトーレン風ケーキを焼いてみましょう。

ポリ袋を使って生地作り

キャンプではできるだけ洗い物は増やしたくないですよね。寒くて水も冷たい冬キャンプではなおさら。そこで、パン&ケーキ作りでは、ボウルの代わりにポリ袋を活用するのがおすすめです。
自宅で強力粉や砂糖、イースト、塩などを計量しておき、ファスナー付きのポリ袋に入れてキャンプ場へ。キャンプ場で卵、牛乳、ほんの少し温めたバターをポリ袋に加えます。

材料をすべて加えたら、袋ごとこねます。ポリ袋の破れが心配なので、袋を二重にしておくといいでしょう。また、気温が低いと、袋に入れる前に軽く温めておいたバターもすぐに冷えてしまって、生地がうまくまとまらない場合があります。そんなときはクルマやテントなど少し温かい場所でこねます。
生地がまとまったら寝袋やブランケットにくるんで、テントの中にいれて1時間ほど寝かせましょう。

たっぷりのラム酒に漬けたレーズン。最低半日、できれば数日間かけて十分ラム酒を含ませておきます。

好きなナッツを軽く炭火であぶって香ばしさをアップ。炭から下ろして、冷めたら包丁で砕きます。 ラム酒漬けレーズンとあぶったナッツを、寝かせておいた生地に加えて、おおよそ均一になるよう混ぜます。

生地はダッチオーブンの大きさに合わせて成形しましょう。

生地が鍋肌に触れないようにして低温で焼く

底網を敷いたダッチオーブンをよく熱しておき、生地を置きます。ダッチオーブンに生地が触れると焦げつく原因となるので、アルミホイルでカバーしておきましょう。

ダッチオーブンの上下に木炭を置きます。強火にすると表面のみ焦げて、生地の芯まで火が通りません。かといって、弱火を目指して木炭同士を離しておくと、熱が足りずいつの間にか立ち消えていることがあります。ダッチオーブンを載せてからも時々木炭の様子を確認しておきましょう。理想は180℃で30分。気温や風の有無でダッチオーブン内の温度は変わってきますので、様子を見ながら木炭の量や焼き時間を調整したり、風がある日は風上側に炭を多く置くなど工夫しましょう。
今回は切り炭を使っており、最初はふたの上に6個+ダッチオーブンの下に4個置きましたが、15分後にふたをあけて確認したところ火力が足りなかったようで、上9個+下5個に変更して40分ほど焼いてみました。

なお、薪でも焼けますが、木炭よりも火力が不安定。木炭を使うほうが、焼いている間ゆっくり落ち着いて過ごせます。

竹串を刺して、生地がくっついてこなければ焼き上がりです。底が焦げ付くこともなくムラなく焼き上がりました。ただし、焼き時間を増やしたのでしっとり度は少なめ。そんなときは、切り分けた後で余ったラム酒を切り口に塗るか、マーマレードやアイスクリームを添えるなど調整してみましょう。

みんなで飾り付け

粗熱が取れたらそのまま食べてもいいのですが、せっかくなのでみんなで飾り付けをしてみましょう。温かいうちに表面にたっぷりのバターを塗り、粉砂糖をかけます。

フルーツや拾ってきた松葉、松ぼっくりなど、思い思いのセンスで飾って完成です。粉砂糖のかわりにホイップクリームでコーティングしてもいいですね。

日持ちするので、余ったらラップで包んで持ち帰ります。ひとくちずつ分けておけば、帰宅までのおやつにもなりますよ。

今回はシュトーレン風ケーキを作りましたが、「生地がダッチオーブンに触れないようにする」「高温にしすぎない」など、ポイントはほかのパンも共通です。

協力:PICA富士吉田

※このコンテンツは、2018年12月の情報をもとに作成しております。