ペグは設営の要とも言える重要なアイテムです。けれど、なくしてしまったり、強く打ちつけて曲げてダメにしてしまったことなどありませんか? また基本分は持ってきたのに、張り綱を追加するための予備ペグを忘れた、なんて経験もあるのではないでしょうか? そこで今回は、ペグがなくて困った時に役立つ、身近なモノでできるペグの代用術をご紹介。周囲を観察すれば、案外、使えるものがたくさんあります。立木を利用したり、袋を利用したり、薪でペグを自作したり、状況に応じた対処法を覚えておきましょう!
更新日:2019.09.18
ペグがないと気づいたとき、まず利用したいのは、キャンプサイトの脇にある柱や柵、立木です。
柱や柵、立木を傷つけないよう、布を巻きます。自在金具は、ロープのテントやタープ側に取り付けておきましょう。
布の上に張り綱を一周させ、ロープを交差させておきます。この後、ロープの端(巻きはじめ)を木に1周させるので、交差部分を起点に木の周囲1.5倍の長さとなるよう調節しましょう。
ロープの端(巻きはじめ)を持ち、交差部分が動かないようにしてもう一周巻き付けたら、ロープの端(巻きはじめ)を2周目のロープの下に通します。これで巻き結びの完成。ロープの端(巻きはじめ)の反対方向に向かって引っ張っれば、ゆるむことはありません。
テントやタープ側に取り付けておいた自在金具で、張りを調整しましょう。
こちらは巻き結びを知らなくてもできる固定法です。
まずロープの端を結び、輪を作ります。
木などにロープを巻き付けたら、留めたい場所でロープを二つ折りにし、最初に作った輪に通します。
小枝などを二つ折り部分に差し込めば、簡単にロープを固定できます。巻き結びのほうが巻き付けたロープがズレにくいのですが、この方法は結び方を知らなくても簡単に固定でき、ほどくのも簡単です。
立木などがない場合は、落ちている石や丸太を探します。
大きくて重い石や丸太があれば、それにロープを巻き付けるだけでいいのですが、そうそう都合良くは落ちていません。
レジ袋やタープなどが入っていた収納袋、タオルなどを利用します。この中に石や砂を詰めてペグがわりにします。
小さめの石でもまとめるとそれなりの重さになります。ロープを十字にかけて使いましょう。砂地などでのキャンプなら、このまま地中に埋めてもいいですね。
レジ袋は二重に重ねます。取っ手部分にロープを通したくなりますが、レジ袋の場合もロープを十字にかけるほうが安心です。
中に詰めるものの重さや袋の大きさによりますが、地面に差し込むペグよりも固定力は弱いので、雨の排出など補助的な張り綱に用いるほうがいいでしょう。
焚き火用のナタやナイフを使って、ペグを作ります。少し手間はかかりますが、もっとも確実な対処法です。
ナタで薪を4〜5cm幅に割り、地面に刺しやすくするためにナイフで先端を斜めに削ります。木目が斜めになっているものなら、割るだけでくさび形になるので削る手間が省けます。
ロープが止まるよう溝を削ります。
簡易ペグの完成です。
薪の場合、基本的にまっすぐなのでハンマーの力が伝わりやすく、扱いやすいのが特徴です。
幅広で抵抗が大きいのでしっかり固定できるのも利点です。
落ちている小枝を使う場合は、親指以上の太さで堅いものを探しましょう。なるべくまっすぐなものを選ぶと、ハンマーの力がまっすぐ伝わります。また、枝分かれ部分があると、削らなくてもロープを固定できて便利です。
小枝ペグの先端を斜めに削るだけで完成です。
余裕があれば、ペグの頭を少し削りましょう。こうすることで、ハンマーで叩いた時に割れにくくなります。
写真の小枝ペグは少々長過ぎて、最後まで打ち込めませんでしたが、補助的な張り綱であれば十分これで使えます。
自作ペグ1本だけでは不安なら、ロープを二またにして自作ペグを2本使って固定してもいいですね。
予備ペグを忘れた、持ってきたペグが曲がって使えなくなったなど、ペグのトラブルにも慌てずに。周囲を見渡して、落ち着いて対応しましょう。
※このコンテンツは、2019年9月の情報をもとに作成しております。