スマホやタブレットは現代生活に欠かせないアイテムとなりました。かつては山間で電波が届かないキャンプ場もありましたが、今ではよほど山奥でもない限り少し歩けば電波が届く場所がありますし、フリーWi-Fiを備えるキャンプ場も珍しくありません。また、ワーケーションと称して、キャンプ場で仕事をする人も増えており、バッテリー管理はキャンプの重要事項のひとつとなっています。そこで今回は、よもやのバッテリー切れ時にも便利な、持ち運べるソーラーパネルの使い方をご紹介します。
更新日:2020.08.26
最近のキャンプには、小さくてもパワフルなモバイルバッテリーが必需品といってもいいでしょう。
キャンプではLEDランタンが主流になりつつありますし、季節によっては手軽に快適空間を生み出す扇風機、電気毛布を用意するキャンパーもいて、モバイルバッテリーよりも大容量のポータブル電源を手にする人が増えています。
モバイルバッテリーやポータブル電源がひとつあるとキャンプでの電源管理がとても楽になりますが、使い方によっては2泊持たないことも。
そこで注目したいのがモバイル型のソーラーパネルです。
太陽の光エネルギーを電気に変えることができるソーラーパネル。モバイル型ソーラーパネルは小さくたたんで持ち運べるのが特徴で、USBケーブルなどを使ってスマホやモバイルバッテリー、ランタンといった電気機器に電気を送ります。
薄くて軽いので持ち運びやすく、キャンプはもちろん、停電になっても太陽光さえあれば何度でも繰り返し、充電式の電気機器を充電できるのが利点です。例えば昼間にソーラーパネルでモバイルバッテリー、ポータブル電源を充電しておき、夜にバッテリーに電気製品を繋いで使う、その繰り返しができるというわけです。
ただし、ソーラーパネルは発電のみで蓄電はできないものが大半です。また発電量も小さいものが大半なので、直接電気機器を動かすのには不向き。モバイルバッテリーや機器への充電が主な用途となります。
パネル面積が広いほど多くの電気を作るので、なるべく広いパネルをもち、さらに変換効率が高効率(20%以上)のものを選ぶと、速く充電できます。屋外で使うものなので防水性、耐久性が高い素材を使っているかも選ぶ上で重要なポイントと言えるでしょう。
また、パソコンや手持ちのポータブル電源と接続したい場合は、出力、接続するポートなどが対応しているかどうかを事前に確認することを忘れずに。
1日のうちソーラーパネルで最も効率よく電気を作れるのは、日差しが強い正午前後(11〜14時)。太陽の位置を確認し、最適な向きにパネルを広げましょう。
太陽がどこにあるか知りたくても、太陽を直接見ると目を痛めてしまいます。影を利用して太陽の位置を確認しましょう。
まっすぐの棒を地面に立てて、影が消えるよう棒の角度を太陽に向けて傾けていきます。影が見えなくなったら、棒の延長線上に太陽がある証拠。ソーラーパネルが棒に対して直角になるよう設置します。上の写真にある影は、棒を調整している指の影です。棒の影はなくなり、太陽にほぼ直角に向いている状態です。
地面に2本のペグを打ち込んで、ペグにソーラーパネルを立てかけます。単純ですが、簡単に角度が決まります。
木々の多いキャンプサイトでは時間とともに太陽の位置が変わって一部が影になることも。パネルいっぱいに太陽光が当たるよう、1〜2時間に一度確認して調整しましょう。
10時より前や、16時以降は日差しが弱く、あまり期待はできませんが「発電0」ではありません。角度を変えて根気よく充電するのも手です。
電流量を表示する液晶付きソーラーパネルであれば、目で確認できるので安心。なお、ソーラーパネルからスマホやモバイルバッテリーに充電する際は、長めのケーブルを使って、スマホやモバイルバッテリー本体は日影に置くようにしましょう。
ソーラーパネルをタープ下にいれると、発電しませんでした。くもりの日など弱い光でも発電するソーラーパネルもあるようですが、できるだけ強い日差しに直接当たる場所を確保したいですね。
キャンプ用品の中には、小さなソーラーパネルを搭載しているものがあります。こうしたものはモバイル型ソーラーパネルに接続しなくても直接充電できるのが便利ですね。これらも上部に付いたソーラーパネルが太陽に向くよう並べましょう。
キャンプはもちろん、災害時にも頼りになるのがソーラーパネルです。
折しも9月は防災月間。
ソーラーパネルは夜や雨・くもりの日は発電できませんが、モバイルバッテリーや発電する焚き火台などと組み合わせれば互いの弱点をカバーできます。
この機会にバッテリー管理だけでなく、非常時に役立つキャンプ道具、持ち出すべきもの、非常食・水を点検し、備えてはいかがでしょう。
※このコンテンツは、2020年8月の情報をもとに作成しております。