テントやタープ設営の要となるペグですが、地面が硬くて刺さらなかったり、砂地や雨天時など地盤がゆるくてすぐに抜けてしまったり、キャンプ場や天候によってはしっかりと固定できない場合があります。この記事では、そんなときの対処法を状況別にご紹介します。たとえ自立式のテントで居住空間を確保できても、ペグでしっかり固定できなければシワが寄って美しくないばかりか、たるみがインナーと干渉して雨漏りする、結露がひどくなるなど、百害あって一利なし。初めて訪れるキャンプ場で当日慌てないためにも、対処法を覚えておきましょう。
更新日:2021.09.01
海沿いのキャンプ場でも、土を入れて設営しやすいよう整備している施設が多いのですが、海水浴場など広い砂浜を利用したオンザビーチのキャンプ場では砂地のままのところもあります。
さらさらとした砂はペグを地面に簡単に刺せる半面、すぐに抜けてしまうのが困りものです。
とはいえ、砂地といってもずっと奥深くまで砂であることはなく、掘り進めると硬い層があります。砂地ではその硬い層にペグを固定します。
その際、長いペグであれば硬い層に届きやすく便利です。また、軽くて長く、返しの付いたサンドペグも販売されているので、オンザビーチのキャンプサイトだとわかっていれば、事前に用意しておくのもいいですね。
長いペグであっても先端が少しだけ硬い層に刺さっている状態だと、風でペグごと張り綱が飛ばされることがあります。ペグが飛ばされるととても危険なので、面倒でも砂を掘って硬い層にしっかり固定し、上から砂をかけておきましょう。
しっかりとペグを刺せても、雨が降って地盤がゆるんでくるとペグが抜けやすくなる場合があります。そんなときは予備のペグで押さえて補強します。
予備のペグがないときは、水を入れたバケツなど重石になるものをペグの上に載せておくという手も。もちろんバケツに砂を入れて砂嚢代わりとしてもいいです。
バケツは汚れた食器や鍋などを炊事棟に持っていく、サイト内での洗い物をするなどいろいろな用途に使えるので、軽くて大きめのものを複数用意しておくと便利です。
バケツの代わりに石で対応することもできます。石を使う場合は、張り綱を石に巻いておきましょう。
ペグの上に石を載せるだけでもなんとかなりますが、風で張り綱が揺れ、石がずれてしまうことがあります。デイキャンプであれば載せておくだけでも大丈夫ですが、1泊以上するのであれば写真のように巻いておく方がおすすめです。
河原でのデイキャンプはゴロゴロ石ばかりで、石をどけても砂や硬い層ばかり。
キャンプ場のサイトは石が取り除かれ、フラットなので眠るのに不便はありませんが、やはり地面が硬くてプラスチックのペグでは太刀打ちできないことがザラです。
また、芝生のサイトは柔らかいというイメージがありますが、まれにペグが半分も入らないことがあります。ペグがしっかりと刺さっていない状態で過ごすと、テントやタープの機能を活かしきれませんし、歩いているときに張り綱に足を引っ掛けて張り綱を抜いてしまうこともあり危険です。
ペグが地面に刺さらない状況では石や木、柵などその場にあるものを利用するしかありません。自立式で、風がない穏やかな日であればなんとかなります。
大きめの石があればいいのですが、小さめの石しかない場合はブルーシートに石を積み重ねて対応します。
自立式テントであれば、地面が硬くても柔らかすぎても基本的な形を作れるのでなんとか対応できますが、ワンポールテントなどポールで突き立てるタイプのテントやタープはペグでしっかり地面に固定することが設営の前提条件。
ペグが効かないと設営はかなり厳しいので、鉄製の鍛造ペグやステンレスペグなど、丈夫で硬い地面に対応するペグを常備するに越したことはありません。
強力ペグを用意しよう!
→ 付属ペグに追加するペグの選び方
そして、石やバケツなどを使った固定方法はあくまで応急措置。風が出ると対応しきれない場合も出てくるので、ペグが足りないようなら無理せず撤収する判断も重要です。
ペグの正しい打ち方をおさらい!
→ ペグの上手な打ち方・抜き方
ペグが足りない時の小技
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※このコンテンツは、2021年9月の情報をもとに作成しております。