燻製をワイルドに楽しむ!
焚き火でベーコンの燻製を作り隊!
更新日:2017.03.17
- こいしゆうか
- 焚き火でいぶした
ワイルドな燻製ベーコンを食べたい!
こんにちは!こいしゆうかです。
映画で見たのか、幼い頃に抱いていたアウトドアな男のイメージといえば、塊り肉をナイフでざっくり切ってワイルドに食べているものでした。
その塊り肉は焚き火でいぶされており、肉汁がこぼれんばかりで本当に美味しそうだったんです! 子どもの頃から憧れていたそのお肉。今振り返ると、燻製ベーコンだったのではないかと思います。
そこで今回は、「焚き火」で燻製ベーコンを作ってみたいと思います。
燻製料理といえば、食材を燻製器に入れて、燻製用チップを燃やして作る方法が一般的。普通に燻製器で作った方が美味しくできるかもしれませんが、でも、子どもの頃から憧れていたワイルドな燻製ベーコンを、どうしても食べてみたいんです!
というわけで、さっそくキャンプ場へ。
家で作るとなると、匂いなどが気になってしまう燻製料理も、外で過ごすキャンプなら多少のことは大丈夫(周りのキャンパーさんには注意したいところですが)。
アドバイザーとして、「焼き芋キャンプ」の時にお世話になった、農園クリエイターの宮原さんにもお越しいただきました。
燻製ベーコンは、何週間も保存させるものを作ろうと思うと、それなりの手間がかかるのですが、1~2日で食べる用のものであれば、比較的簡単に作ることができます。今回は後者でチャレンジ。保存は考えず、すぐに食べるための燻製ベーコンを作ります。
また、焚き火に使う薪でベーコンの味に違いが出るのか、ナラの木とサクラの木を使って、それぞれの味比べもしちゃいます。
●サクラ(写真:左)
一番メジャーなスモーク材。香りが強く甘いのでお肉によい。
●ナラ(写真:右)
ブナ科広葉樹の総称。味が濃くなる。魚系燻製に合う。
下準備は前日に!
イタリアンシェフの秘伝レシピをご紹介
今回の焚き火燻製ベーコン作りのために、イタリアンシェフの方に秘伝レシピをいただいてきました。レシピ通りに作れさえすれば、美味しくできるのはお墨付きのため、あとはこいしの料理の腕次第。
なお、下準備は前日に済ませておき、豚肉をソミュール液に漬けて、一晩寝かせましょう。
下準備(前日仕込み)
【材料(500gの燻製ベーコンを作る場合)】
●豚バラ肉 :500g
(ソミュール液)
●水 :250ml
●玉ねぎ :50g
●にんじん :50g
●セロリ :25g
●ローリエ(月桂樹の葉):1枚
●ニンニク :1片
●塩 :60g
●砂糖 :60g
●コショウ :少々
1.ソミュール液を作る
玉ねぎ、にんじん、セロリ、ニンニクを5mm程度にスライスする。水に、スライスした野菜およびローリエ、調味料を入れて鍋で加熱。30分茹でたら野菜を取り上げる(残ったスープがソミュール液となる)。
2.肉をフォークで刺す
肉はフォークでザクザク刺して、味を染み込みやすくする。
3.肉をソミュール液に漬ける
ソミュール液が冷えたら、ジッパー付きの保存袋に豚肉とソミュール液を入れ、密封して一晩寝かせる。
キャンプ場に到着したら、ソミュール液に漬けてある豚肉を保存袋から取り出し、約1時間乾燥させます。乾燥させる時間は季節や豚の肉質によっても変わります。触ってみて、表面が「しっとり」ではなく、「さらっ」としていたらOKです。
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早く肉汁が見たい…。
できあがりは6時間後?!
遠火でじんわり長い時間をかけていぶそう
乾燥させたら、いよいよ豚肉を焚き火にあてます。
三脚を立て、豚肉をぶら下げるのですが、ここでいくつか、レシピを作ってくれたイタリアンシェフの方から教えてもらったポイントをご紹介します。
肉は、縦よりも横につるす形のほうが、満遍なく火を通せるんですって。
肉に直接火があたらないように、遠火でじんわり長い時間をかけて火を通すのも、美味しく作るポイント。焚き火の真上に肉がこないよう、焚き火台から少しずらして三脚を置きましょう。
ここからは、1時間おきに肉をひっくり返しつつ、約6時間ほどかけて、じっくりといぶしていきます。
4時間後…
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まだかなぁ。
お腹すいたなぁ…。
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だいぶ色が変わってきて、ベーコンらしくなってきたね。
油がどんどんしたたり落ちてきてる。
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お、おいしそう…。
これだけでご飯三杯いける。
庫内でいぶす燻製器と違い、焚き火は肉がいぶされて肉汁がしたたったり、色が変化していく様子が目の前で展開されるため、ベーコンへ変わっていく過程も楽しめます。
でも、空腹時には刺激的すぎるのでご注意を。
ついに完成!
ナラの木とサクラの木、どっちが美味しい?
6時間後…
待ちに待った燻製ベーコンの完成!!!!
さっそく三脚からおろします。
見た目は良い感じ!
切ってみると…
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おぉぉ!!ベーコンだ!
これはベーコンそのものだ!
待ち時間が長かったこともあり、ボルテージは最高潮!
それでは実食…
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ちょっと、これ大げさじゃないです。
本当に美味しい。
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はっきりと味が分かれたね。
ナラで燻煙したベーコンは味が濃くて、どっしりした感じ。
サクラは、噛めば噛むほどふわっと甘い香りが上品に漂ってくる。
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燻製ベーコン界の
革命やー!!!!!
サクラの木とナラの木、
それぞれの特徴を生かした料理を作ります
ベーコンをワイルドにそのまま食らうのも素敵ですが、せっかくならもっと美味しくいただきたいので、最後にできあがった燻製ベーコンを使って料理をしてみました。
サクラの木とナラの木、それぞれの燻製ベーコンの特徴を生かしたレシピになっています。
サクラの木でいぶした燻製ベーコンを使った料理
ナラの木でいぶした燻製ベーコンを使った料理
料理も完成。
さっそくいただきます!
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調理するとナラベーコンが生きるね!!!
味が濃いナラベーコンにアンチョビとにんにくの相性がいい!
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サクラベーコンにはあっさりしたレシピが合うんだね。
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どちらにしても、レストランの味になった。
焚き火ベーコン、これはやるべし!
というわけで、大成功の焚き火ベーコン。
6時間程度だと天候によっては、中まで火が通っていなかったりするので、外側からナイフでそぎおとして食べたり、調理に使いつつ、ゆっくり中まで火を通してあげるのが良いみたい。
燻製の美味しさは、低温でじっくり加熱しつつ、長い時間燻煙してあげるのがコツ!
時間がゆっくり流れるキャンプに、時間をかけて楽しむ焚き火ベーコン。
ぜひみなさんもチャレンジしてみてください!
※このコンテンツは、2017年3月の情報をもとに作成しております。