「ステップ ワゴン」の
車中泊の使い勝手を検証!
「ステップ ワゴン」の車中泊の使い勝手をキャンパー目線で検証。気になるシートアレンジ後の荷室の寸法や段差をはじめ、快適な寝心地を実現するためのテクニックや、実際にキャンプ場でカーサイドタープを取り付けた際の使用イメージなどをご紹介します。
更新日:2022.07.13
ポイント.1床面をベッドスペースにするシートアレンジ
(3列目シート床下格納+2列目シートスライド最前端)
ステップ ワゴンは多彩なシートアレンジにより、目的や荷物に応じて使い分け可能な3つの車中泊スタイルを実現できる。
まず紹介するのは3列目シートを床下に格納し、1列目と2列目シートを前方にズラしたシートアレンジ。拡大した床面全体をベッドスペースに使用するという、積んできた荷物をすべて外に展開することができるキャンプならではのアレンジだ。
このアレンジの魅力は、限りなくフラットなベッドスペースを確保できることと、天井の高さを最大活用できること。それでいて縦約174cm、横約96cm(ホイールハウス間)と広さも十分。キャンプ場での車中泊には最もおすすめだ。
前述の通り、床面は限りなくフラット。3列目シートの固定金具部と2列目シートのスライドレール部に若干の凹凸があるが、厚手のマットレスを敷けば、まったく気にならない。
床面がほぼフラットなためラックなども配置しやすく、車内でも快適に過ごすことができる。
ワンポイントアドバイス
2人での就寝にも対応できる!
ホイールハウス部分がわずかに干渉するが、マットレスを2枚敷くことができた。大人2人が横になるのに十分なスペースがある。
ポイント.22列目・3列目シートの背もたれを倒すシートアレンジ
運転席と助手席はそのままに、2列目と3列目シートの背もたれを倒したアレンジ。縦に約200cmのスペースを確保できるため、ゆったりとくつろぐことが可能だ。
また、運転席を動かさずにアレンジできるので、道の駅やサービスエリアでの休憩など、その後に運転が控えている際にもおすすめ。
2列目、3列目シートともに、背もたれ部分と座面部分にそれぞれ約10cmの段差があり、座面部分が一段低くなっている。頭をリア側にし、3列目シートの背もたれ部分を枕代わりにすれば段差はそれほど気にならないものの、より快適な寝心地を求めるなら、厚めのマットレスを敷いた上で、一段低くなった部分にクッション材などを入れて対処しよう。
なお、脚側の段差はちょうど膝下あたりにくるため、対処しなくても寝心地にはあまり影響しない。
ワンポイントアドバイス
便利な収納を活かせる!
倒した3列目シートの下には大容量のラゲッジアンダースペースがあるため、荷物を積んでおくことも可能だ。試しにキャンプ道具を入れてみたが、クーラーボックスや小物を入れたコンテナボックスがすっぽりと収まるほどの広さがある。
また、運転席と助手席の背面にはどちらもコンビニフック付シートバックテーブル(タイプ別設定)が装備されている。就寝時に飲み物やスマートフォンを置くのに便利である。
ワンポイントアドバイス
キャプテンシートでも隙間なくアレンジ可能!
今回は2列目シートをタイプ別メーカーオプションのベンチシートにて撮影を行ったが、キャプテンシートでも同様のシートアレンジで車中泊を楽しむことができる。2列目キャプテンシートは前後方向に加え、左右にもスライドできる新機構を採用。レバー操作ひとつでシートを内に寄せることができ、左右のシートを隙間なく繋げることが可能。
ポイント.31列目・2列目シートの背もたれを倒すシートアレンジ
1列目と2列目シートの背もたれを倒したアレンジでは、3列目シートを床下に格納することで、荷室スペースを確保しながら大人2名分のベッドスペースを作り出すことができる。
荷室スペースにはペットゲージを載せることもできるため、ペットと一緒に車内で過ごすことも可能だ。
運転席と助手席の間に最大約30cmの隙間があり、1列目・2列目シートの座面部分と背もたれの部分にはそれぞれ段差がある。マットレスを敷いた上でそれでも段差が気になる場合は、2列目・3列目シートを倒すときと同様、マットレスの下にクッション材を入れることで段差を解消しよう。
ワンポイントアドバイス
ファミリーでの車中泊も可能!
床面に長さ約120cmのマットレスを縦に敷いてみたところ、2枚が干渉せずに収まった。身長が120cmに満たないお子様であれば、横になることができる。災害等による緊急避難で車中泊を要する場合は、このような使い方も可能だ。
ポイント.4キャンプ場での使用例
ステップ ワゴンにカーサイドタープを装着すれば、車内を寝床に、カーサイドタープをリビングにするスタイルが実現できる。今回撮影で使用したステップ ワゴン AIR(FF)の全高は184cm。市販されている多くのカーサイドタープに対応している。
リアはスライドドアのため、開いたドアがタープの内側に干渉しにくく、カーサイドタープの空間を余すことなく使うことが可能。助手席のドアの開閉に干渉しない位置に装着すると、助手席ドアも開閉しやすく、より快適に過ごせる。
今回使用した道具
今回持っていったのは、ソロで1泊2日の車中泊キャンプを楽しむことを想定した道具。車中泊キャンプではかさばるテントが不要なため、ご覧の通り、すべての道具を積み込んでも荷室は余裕だ。
なお、ステップ ワゴンの純正アクセサリーには、車外からの視線を遮断できるプライバシーシェードの用意がある。今回は持っていった道具に含めていないが、車中泊をより快適に楽しむためには必要なアイテムのため、準備するのをおすすめする。
●車中泊に便利な純正アクセサリー
積んだキャンプ道具の一覧を見る
積んだキャンプ道具一覧
- チェア
- カーサイドタープ
- テーブル
- クーラー
- キッチン用テーブル
- ラック
- マットレス
- バーナー
- クッカー
- 食器・調理器具など
- ゴミ箱×2
- 枕
- 寝袋
- LEDランタン
- オイルランタン
- トング
- 焚火台
- コンテナ
今回使用したクルマ
●ステップ ワゴン AIR
- ※安全のため、走行の際は後方視界をしっかり確保してください。
- ※荷物は、必要に応じてラゲッジベルトなどでしっかり固定してください。
- ※シートアレンジの各操作は、異物を挟んでいないか確認の上、無理に力をかけずに確実に行ってください。
- ※各キャンプ道具は撮影のため用意したもので、形状等により積める量が異なる場合もあります。あくまで参考としてください。
- ※当コンテンツ内にて掲載されているクルマのタイプ・ボディーカラーが販売されていない場合がございます。
詳しくはそれぞれの車種サイトでご確認いただくか、販売会社にお問い合わせください。 - ※このコンテンツは、2022年7月の情報をもとに作成しております。
- 監修者(アドバイザー):
- 稲垣朝則
- 撮影協力: 赤城山オートキャンプ場 https://autocamp-akagi.com/