これからの時期、外遊びに欠かせない雨具。最近ではファッションアイテムとしても注目ですね。
憂鬱な季節も、雨具の活かし方ひとつで快適&Happyになっちゃいます!そこで今回は、雨の日の外遊びを楽しむための必需品、「雨具」の基礎知識をご紹介します。
更新日:2012.06.11
ひとえに雨具と言っても、いろいろな種類があります。もっとも一般的なのが、ジャケットとパンツに分かれるツーピースのタイプ。上下を別々に販売しているメーカーもあるので、体型にジャストフィットさせることが可能。
また最近は、1枚布をかぶってしまうようなポンチョタイプも人気です。これが意外に便利。脱ぎ着が楽で、下がフルオープンのため通気性がよく、蒸れ知らず。
でも、風が強い場合にはあおられたり雨が吹き込んで足回りが濡れちゃうので、ちょっとした散歩や野外フェスティバル、平地のバードウォッチングや昆虫採集などに使ってみてはどうでしょう。
他にも、雨傘を外遊びで使う人も結構います。小雨や、降ったりやんだりが繰り返されるような日にはとっても便利。強度を高めた登山専用もありますが、狭い登山道での使用には是非論も…。ライトな外遊びならオススメですね。
小雨やひと雨直後のシダやコケの鮮やかさは一見の価値アリ!今年の梅雨は雨具を味方にこの風景を満喫しちゃいましょう!
雨ガッパを着ていて、中がジメジメ、ベタベタしたことってありません? 外から雨水が入らないということは、内部の湿気も吐き出しにくいからなんです。以前は雨具といえば、ゴムやビニール系だったので、防水性能が高いほど、蒸れもひどかったというわけ。
「水は防ぐけれど湿気は吐き出す」。そんな夢の素材が登場したのは1970年代のこと。ゴアテックスの登場です。それは防水透湿素材と呼ばれ、他メーカーからもさまざまな防水透湿素材が発売されました。防水性能を重視した素材もあれば、通気性を重視した素材もあって、それぞれの特性によって使い分けたいもの。多くが薄いフィルム状なので、ナイロンなど強度のある生地と組み合わせて使われます。
水を弾かなくなった雨具は役に立たないって思っていませんか? 大丈夫! 防水透湿素材の場合、表面に水玉ができて転がる撥水効果と、防水効果は別なんです。たとえばゴムやビニールフィルムなら、水を弾かなくても水は入ってきませんよね?
防水透湿素材の場合も、基本的には水が浸入しない素材だから、表面の状態と防水性能は直接関係ありません。水玉にならず、表面がべたっと濡れてしまうような状態でも心配無用。でも、表面を水が覆ってしまうと通気性が損なわれ、透湿性能は落ちるので蒸れが発生します。だから、撥水性能は保つようにしておいたほうがいいですね。
通常の衣服に撥水スプレーなどで加工した場合は、防水ではない生地に撥水薬剤を塗りつけているだけなので、水を弾かなくなれば、水がしみ込んできます。
防水透湿素材には、「水は通さず水蒸気はラクラク通過」という微細な穴が開いている。
その登場で夢の雨具が実現!
写真提供:
日本ゴア株式会社
防水透湿素材の雨具は、使った後の手入れ次第で機能も寿命も大違い。透湿性能の低下の主な原因は汚れで、摩擦や経年変化も影響します。でも、使用後の手入れと定期的なメンテナンスで復活させることが可能です!
雨具を洗濯?って敬遠する方もいるけれど、汚れたままは大敵です。汗などの油脂汚れは、水洗いや陰干しでは取り除けないので、洗剤を使った洗濯が必要。中性洗剤と洗濯機の使用を推奨しているメーカーが多いので、誰でも簡単に洗えます。ただ、洗剤カスが付着すると性能が落ちるので、すすぎは充分に。透湿素材専用の洗剤も市販されていますよ。
撥水性能は、洗濯後、衣類乾燥機や当て布をしたアイロンで加熱すると回復することが多く、それでも戻らなければ撥水剤(スプレーなど)を施せばOK。基本的に製品に付けられたタグの指示に従いましょう。
また、穴やひっかき傷は、それぞれのメーカーが発売しているリペアシールを貼っておけば大丈夫。傷が大きければ縫い合わせて、その上から貼りつけます。
保管方法によっても機能や寿命に大きな差が…。濡れたままにしておくのは絶対NG! 使用後は汚れをふき取って、広げて陰干し。直射日光は、紫外線が生地を傷めます。また、たたんでしまい込んでおくのもNG。ハンガーにかけて広げて保管したほうが長持ちしますよ!
※このコンテンツは、2012年6月の情報をもとに作成しております。