何が便利?何がクール?
ムードも一変!キャンプの食器術

キャンプの楽しみのひとつが食事タイムですね。定番のBBQやカレーから、ちょっと凝ったダッチオーヴン料理まで…おいしい食事は野外のひとときを素敵な思い出にしてくれます。今回は外ごはんの脇役、食器について考えてみましょう。

更新日:2013.12.10

野外の食器は目的や経験で選ぼう

山や川、海辺で食べるごはんのおいしさは格別ですね! コンビニのお弁当やサンドイッチでも、爽やかな風や雄大な風景を前にすれば、忘れられない思い出になります。もちろん、現場で焼いたり、煮たり…と料理をすれば楽しさもおいしさも、さらにパワーアップ!

さて、野外料理では、食材や調理法にはいろいろと気をつかいますね。このコーナーでもダッチオーヴンや、野外用のコンロを取り上げてきました。近年、アウトドア用の調理器具は種類も性能もびっくりするほど充実していて、家庭で作るメニューはほとんどできるようになっています。

そこで、食事のもうひとつの脇役…食器について考えてみましょう。皆さんは外遊び用の食器っていうと、どんなものが思い浮かびますか?一般的にキャンプなどのアウトドアで使われる食器には、いくつかの要素をクリアしているものが選ばれます。それは、耐久性、収納性、場合によっては多機能性です。
耐久性とは言うまでもなく、壊れにくいこと。持ち運びが多く、落としたりぶつけたりというアクシデントが予想される外遊びでは、これがいちばん。そのために合成樹脂やアルミ、ステンレス、チタンなどが多用されるわけです。
収納性も理由は同じ。かさばったり、デザインが複雑で収納や梱包が難しいものは使いにくいからです。軽量であることも大切で、最近はチタンも多用されるようになりました。
そして多機能性。ひとつの食器がいろいろな用途に使えれば、持参する数や量を減らすことができます。

かつて、バックパッカーの代名詞だったシェラカップは、こうした条件を満たした代表的な存在でした。軽くて丈夫、コンパクトです。マグカップにもなれば、場合によって加熱調理もできる…どこにでもひょいと引っかけられて、デイパックなどに入れても隅っこに収まりました。

食器が変わるとムードも一変!

合成樹脂や軽量金属などで作られたアウトドア用の食器は、実に使い勝手がよく、余計な気をつかわなくてすむので、初心者やファミリーキャンパーに人気があります。

夏の外遊びなら、こんなセットに冷たい飲み物を満たしたらHappyですね

落とそうが、ぶつけようが心配なしですから、子ども連れの方にもおすすめ。日常生活でも使えるようなコンセプトでリリースされているものもありますし、最近では可愛いカラーや柄も増え、専用の収納ケースもあったりして、若い女性からも支持されています。

その一方で、ちょっと変わった外ごはんを楽しみたいとか、雰囲気を味わいたいという方も増えてきました。
たとえば、育児から離れたご夫婦。好きなワインでも持って川原でのんびりなんて素敵ですね。納得できるグッズを使って過ごしたいというライフスタイル重視の若いグループだって同じです。

ガラスの食器はランタンの光とベストマッチです

そういった方々は、前出のイメージから少し離れた食器選びを試してはいかがでしょう。たとえば、バックパックや電車移動ではなく、クルマで出かけるのを前提とした場合、きちんと梱包すれば移動中の破損のリスクはかなり減ります。また、ある程度の経験がある方や、幼児がいない場合なら、現場の使用中もさほど心配ありません。

そう考えると、アウトドア専用ではない食器の中にも応用できるものがかなりありそうです。テントサイトでビールやワインを楽しむにしても、プラスチックや紙のコップで飲むのと、ガラスや陶磁器で飲むのではずいぶん味が違います。星空の下、ランタンの光に輝くグラスに注がれるワインなんて、ちょっとロマンチックだと思いませんか?
じっくり煮込んだシチューも、しっかりとした質感のプレートでいただいたらおいしさもひとしお。

そこで、意外に便利なのが100円ショップで売られている食器類です。安価でありながら、多様多彩で、かなり丈夫。ワインやシャンパングラスも、しっかりとした肉厚であのプチプチシートをくるっと巻けば問題ありません。

100円ショップには、アウトドアにも使える丈夫な食器が並んでいます

こんな遊び心のある食器なら、星空のディナータイムをさらに楽しくしてくれます

こういった食器を使うコツは、バッグや袋ではなくコンテナに収納することで、量販店で売られている樹脂性の衣装ケースなどをひとつ、キャンプ用の食器に用意しておけばOKです。これに、梱包した食器を入れればまず問題なし。クルマの中でもしっかり安定します。
それと、スーパーなどで使われているような買い物かごを持って行くこと。そうすれば、食器洗いなどの運搬に便利ですし、洗った後もそのままにしておけば乾いてしまいます。

自然は魅力的な食器の宝庫!

せっかく野外に来たのだから、もうひとひねりしましょうか。というのは、山や海は食器の宝庫! テーブルを彩ってくれる魅力的な素材に満ちています。
たとえば、樹や草の大きな葉。お皿1枚ほどのサイズを見つけたら、表面をよく洗います。落ち着きをよくするために、葉の裏側の葉脈が太い場合には、ナイフで削り取っておきましょう。色や形が違う葉を少しずらして重ねるのもオシャレです。
ここでは植物の葉を食器として使用しますが、アジサイのように有毒で食用に向かない物もありますので、ご注意ください。

食器だけではなくテーブルクロスやランチョンマットなども遊んでみましょう

ここにカットしたチーズやフルーツ、ハムなどを乗せたら、もうびっくりのオシャレなプレートが誕生! サラダやソテーしたお肉、パンだってぴったりです。海辺なら、釣った魚を刺身にして葉の上に広げれば、ちょっとした割烹料理の風情に。それこそ、コンビニのサンドイッチや惣菜だって、こうしてサーブしたらみんな大喜びですよ。

ほかには小石もいい仕事をしてくれます。川原や浜辺で拾ってきたら、水洗いして、温めましょう。火の上に金網を乗せても、フライパンの中で転がしてもOK。熱くなったらこれを陶磁器のお皿に並べます。転がり出るといけないので、平らな皿ではなく縁が上がったものを選んだほうがおすすめ。このお皿にトーストやピッツァ、ソテーした肉料理、魚の塩焼きなどを乗せれば、野趣あふれた雰囲気はもちろん、冷めにくいのでおいしさが長持ちします。
外遊びの食器選びをもっと自由に、もっと楽しく考えてみましょう。山や川、海での食事が最高の思い出になりますよ!

フォトスタンドはメニュースタンドとして演出に一役買ってくれます

※このコンテンツは、2013年12月の情報をもとに作成しております。