からっと晴れた気持ちのいい季節は、壁のないシンプルなオープンタープが心地よく感じます。そこで今回は、オープンタープを美しく張るためのコツや張り方の基本を解説。シワが寄ってたるんだタープは、見た目が悪いだけではなく、風や雨で倒れる危険もあります。張り方の基本をおさらいして、シワのない美しいタープを目指しましょう。
更新日:2017.05.23
オープンタープの幕体(タープ本体)には、ウイング(菱形)やヘキサゴン(六角形)、レクタングラー(長方形)があり、ポール2〜6本で支えます。ポールと張り綱、そして幕体(タープ本体)がおのおの引っ張りあうことでバランスよく立っていられます。
壁がない分、テントよりも風や雨の影響を受けやすいのですが、たるまないようにしっかりとテンションをかけて張ることで、風が吹いた際のぐらつきを軽減でき、雨がタープの上にたまることも防げます。オープンタープを張る際は、シワのない美しい形を目指しましょう。
タープを張るときは、ふたりで作業をするとスピーディですが、風がない日なら、コツさえつかめばひとりで張ることも可能です。他の人の手が空いていない時でも設営を進められるので、ここで基本をおさらいしておきましょう。
1.幕体を広げる
タープを張りたい位置に、幕体を広げます。写真のタープはメインポール間が前後・左右が対照な形ですが、非対称のものもあります。その場合は、どちらを前にするか、この時点で決定しましょう。
メインポールに使う長い張り綱(右)と、幕体を引っ張る短い張り綱(左)。1本のメインポールに対して、張り綱は2方向に伸びます。写真のタープは2本の張り綱を使用していますが、2つの金具が付いた非常に長い1本の張り綱を使う場合もあります。
2.メインポールと張り綱を幕体にセットする
メインポールと張り綱を幕体にセットします。幕体のグロメット(=鳩目)やループ、Dカンなどにメインポールを通し、上から張り綱を通すことで風によって幕体が浮き上がることを防ぎます。
3.ペグを打つ位置を決める
タープの両サイドともに、ポールと張り綱を写真のように配置し、ペグを打つ位置を決めます。ポールは稜線の延長線上に置き、張り綱はポールを中心に60〜90度の角度になるように地面に伸ばしておきます。
ポールの長さの3分の2の位置が、張り綱用のペグを打つ位置の目安となります(タープによっては、ポールと同じ長さの位置を推奨しているものもあります。あらかじめ説明書で確認しておきましょう)。
4.ペグを打ち込む
地面と45~60度の角度になるよう、ペグを打ち込んでおきます。張り綱をいためる危険があるので、ペグに張り綱を引っかけたままハンマーを打ち込むのは避けた方が無難です。
5.ペグに張り綱を引っかける
張り綱を引っかければ、メインポールを立てる準備は完了です。
6.メインポールを1本ずつ立てる
メインポールを1本ずつ立てます。自在金具の位置を調整して、ポールが地面に対して垂直になるように立てましょう。1本立ったら、同様にもう片方のポールも立てます。
POINT:ポールが斜めの状態で張り綱の長さを調整
いきなりポールを垂直に立てるのではなく、少し外側に倒した状態で、1本ずつ張り綱の長さを調整していくとスムーズに立てることができます。片方のおおよその長さが決まれば、すぐには倒れません。もう片方の張り綱の長さ調整に取りかかりましょう。
1本目のポールが立ったら、幕体を引っ張るようにして2本目のポールまで行けば、途中で倒れることはありません。
7.張り綱にテンションをかける
ポールが地面に対して垂直に立ったら、幕体の稜線がピンと張るように張り綱にテンションをかけます。なお、メインポールをやや幕体内側に傾けて立て、稜線が弧を描くことが推奨されているタープもあります。手持ちのタープがどちらのタイプなのか、これも事前に確認しておくべきことです。
8.幕体に張り綱を結びつける
幕体の四方に張り綱を結びつけます。もやい結びだと結びやすく、はずすときも簡単です。
9.ペグダウンする
幕体の中心からまっすぐ伸びるイメージで、張り綱を地面まで伸ばしてペグダウンします。
POINT:シワがある際は、シワと垂直方向の張り綱を引っ張る
シワが寄っていると、どこかがゆるんでいる証拠。これでは風が吹くとぐらついてしまいます。シワと垂直方向の張り綱を引っ張って、幕体をピンと伸ばしましょう。
10.完成!
シワがなく、すべての張り綱にきちんとテンションがかかっていれば完成です。ただし、時間がたつと、風などによってゆるむ場合があります。外出時、就寝前には張り綱を確認するようにしましょう。就寝時にはメインポールを1本はずして(はずして折り込んでおく)、低くしておくのも効果的です。
※このコンテンツは、2017年5月の情報をもとに作成しております。