ウルトラライト志向のキャンパーに人気!
手のひらサイズの
焚き火台を使ってみよう

これからの季節、寒さをしのぐのに欠かせない焚き火。各メーカーから様々な焚き火台が発売されていますが、今回は、ウルトラライト志向のキャンパーに人気の「手のひらサイズの焚き火台」をご紹介します。ちょっと肌寒いけれど、焚き火をするほど大げさな冷え込みじゃないときなどは、手のひらに乗る焚き火台を使って焚き火遊びを楽しむのも一興。ちょっとした火ですが、炎のありがたみを知るにはちょうどいいんです。

更新日:2018.11.28

手のひらサイズの
優れもの!

手のひらサイズのコンパクトな焚き火台がいろいろなメーカーから出ています。持っているのを忘れそうになるほど軽量ですが、これがあれば地面にインパクトを与えずに焚き火を楽しむことができる優れもの。ウルトラライト志向のキャンパーに人気のアイテムです。

こちらはステンレス製で、重さは300g以下。似たようなサイズでもチタン製はさらに軽く、100g程度のものもあります。しかも、収納時はバラバラに分解できてフラットになるので、ポケットの中に入れておいても苦にならないほど。

ウルトラライト志向のキャンパーに小さな焚き火台が注目されているのは、焚き火やバーベキューができるのはもちろん、サイズを選べばアルコールバーナーや固形燃料、小さめの分離式バーナーヘッドのゴトクとして使えるなど、小さいけれど思っている以上に多用途なためです。

小さな焚き火は
小枝がたっぷり必要

ご存じの通り、太い薪には火がつきにくいのですが、細い薪や小枝は比較的簡単に火がつきます。小さな焚き火台はどうしても太い薪は入りません。細い薪を半分の長さに割ったり、小枝を拾ってきたりして燃料とします。

こちらが小さい焚き火台に使う燃料。左から、大きな焚き火台のための薪から細い薪を取り出し、半分に割ったモノ。拾ってきた小枝、拾ってきた樹皮、そして着火剤。着火剤は小さくていいのですが、小枝や薪はたっぷりと用意しておきましょう。

樹皮と小枝を縦に並べるように、焚き火台に突っ込みます。ちなみに、一度着火すると場所の移動がしづらくなるので、よく考えて設置しておきましょう。

着火剤を置いて、ライターやマッチで着火します。たったこれだけ。樹皮を山盛りにまとめられるので、着火剤を使わず、ファイヤースターターで着火する練習にも適していますね。

火がついたら様子を見つつ、小枝を追加。小枝が写真のように灰をかぶる炭状になったら、細薪を追加していきます。このへんの、細い薪→太い薪という手順は、大きな焚き火台と同じです。

長い薪は燃えている途中で折れて、焚き火台からはみ出すことが。無理をすると焚き火台ごと倒れる場合があるので、焚き火台をフラットな石やブロック、耐熱テーブルの上においた上で、薪は焚き火台から大きくはみ出ないよう、手で折ったり、ナイフ、ナタで割って調整をしましょう。
ちなみに、落ちている小枝や薪を折ると、表面は乾いていても芯が湿っている場合があります。乾いているものと比べると火がつくまでに時間がかかり煙も出ますが、軽く湿っている程度であれば燃料に使えます。折ったときに「ポキッ」という音がするのが使用可能の目安です。

小さな焚き火のパワーは
どのくらい?

小さな焚き火台では、薪を投入したり空気を送ったりするとあっという間に炎が大きくあがりますが、半面、あっという間に炎が落ち着きます。大きな焚き火台と比べて薪や小枝を加える頻度が高く、とてもせわしないです。

手のひらサイズでも、ソロ〜2人用程度の小さなクッカーであれば、そのまま載せられます。気になる焚き火のパワーは、このクッカーでお湯を沸かしてみたところ、お湯がぐらぐらするまで約5分。ここまでは一度も薪を補充せずに済みましたが、完全に沸騰するには至らず。沸騰させるには、薪を追加するなどして、さらに時間をかける必要があります。
焚き火台のサイズや気温などによりますが、写真のサイズではイチから料理をするというよりは保温に適していると言えます。焚き火で料理をするなら、もう少したくさん薪が入る大きさの焚き火台か、長く燃焼する炭を使うほうが確実ですね。

例えばこちらの焚き火台は、高さがあるため先ほどの焚き火台よりも薪をたくさん入れることができ、湯沸かしができました。

コンパクト収納はできませんが、手のひらに乗るウッドガスストーブです。こちらも高さがあるので、薪をたくさん入れられます。二重構造になっていて、二次燃焼するためとってもパワフルで、灰もわずかしか残りません。

基本的に小さな焚き火台は薪の追加が頻繁ですし、灰がたまったらゆするなどして空気の入り口を確保……焚き火のお世話は、大型の焚き火台より手がかかります。けれども気が向いたときにサッと焚き火ができますし、十分、手足にぬくもりを感じられます。小さくても力強い、そんないつもの焚き火とはまた違った趣を感じることができることも、小さな焚き火の魅力と言えるかもしれませんね。

メインの焚き火台とは別で用意して、子どもといっしょに小さな焚き火遊びをしたり、ホットワインなどの保温や、マシュマロやチーズを炎にかざして炙るなど、おやつタイムに利用しても楽しいですよ。

協力:PICA富士吉田

※このコンテンツは、2018年11月の情報をもとに作成しております。