雨や雪のキャンプで大活躍するレインウエアやスキーウエアなどの防水ウエア。日常的にも使いやすいデザインが増えていて、通勤・通学や買い物など身につける機会も多いのではないでしょうか。でも、アウターだからとあまり洗濯をしていない、という方は要注意。機能維持には、こまめに洗濯をして汚れを蓄積しないことが重要です。難しそうに思えますが、自宅でケアできるものが多いので、この機会に覚えておきましょう!
更新日:2021.03.10
レインウエアやスキーウエアは雨や雪から体を守る役割がありますが、外側からの汚れ、そして汗や皮脂が付着すると、せっかくの機能が発揮されにくくなります。クリーニング店はプロの仕事でキレイに仕上げてくれますが、どうしても店に届けて持ち帰る手間を考えるとケアの頻度が落ちてしまいます。そこで今回は、自宅でできるメンテナンス方法をご紹介。シーズン中は自分でケアをして、シーズンの終わりにクリーニングなどプロにまかせるのもおすすめです。
●洗濯表示を確かめる
ひとくちにレインウエア、スキーウエアといっても、素材や加工の違い、中綿入りかそうではないのかで、適した扱い方が異なります。まずはウエアの洗濯表示を確かめてみましょう。
●防水ウエア用の洗剤で汚れを落とす
透湿防水素材など機能性の高い生地製品は、漂白剤や柔軟剤、蛍光増白剤が含まれていない洗剤で洗濯します。防水ウエア用の洗剤も市販されていますので、それを使うと安心です。
洗い方はウエアの洗濯表示を確認して、洗濯機または手洗い。お湯のほうが汚れ落ちがいいように思いますが、水またはぬるま湯指定のものが多いので、水温も表示に従いましょう。
ベルクロやボタンなどはすべて閉じます。洗濯機の場合はネットに入れてドライコースを選びます。ドライコースがない場合はできるだけゆっくりとした洗い方を選びます。
手洗いの場合はもみ洗いをせず、やさしく押し洗いをして、生地を傷つけないようにします。
パンツの裾、首周りなど汚れが気になる場合は、使い古しの柔らかい歯ブラシでたたき落とし、さらに洗剤を含ませたタオルでたたいて目に見える汚れを落としておくと効果的です。
●すすぎは通常の倍以上の水や時間で
洗剤が生地に残ると着用しているときに湿気を呼び寄せるので、たっぷりの水ですすぎ、洗剤を残さないことが重要です。通常の倍以上の水や時間ですすぎましょう。
ちなみに、脱水のときにウエア内に水がたまっていて洗濯機のバランスが崩れることがあります。脱水前に一度洗濯機を開き、ウエアの中の水を落としておくと安心です。
手洗いの場合はよくすすいだ後、やさしく生地を押さえて水を押し出すイメージで脱水。決して絞らないようにしてください。
●脱水後に熱を加えて撥水性を回復
脱水後、乾燥機にかけます。乾燥機がない場合は、陰干ししたあとにあて布をして低温のアイロン(スチームNG)をかけるか、ドライヤーの温風をふきかけましょう。生地に熱を加えることで撥水性が復活します。
乾燥機にかけても撥水性が回復しないようなら、市販の撥水剤を使用します。
漬け込みタイプは全体にムラなく撥水効果が得られます。
裏側に吸汗加工が施しているウエアなどで、表側だけ撥水性を復活させたい場合はスプレータイプで表側だけに塗布するようにしましょう。
使用方法・容量を守り、まんべんなく液に浸るよう押し込んでから指定の時間放置します。写真のように素手のまま撥水剤液に触れると手がコーティングされたようになってしまうので、薄手のビニール手袋を着用するほうがいいですね。
市販の撥水剤に指定時間浸けたら、脱水して乾燥機にかけます。こちらも乾燥機NGのウエアはあて布をして低温のアイロンをかけたりドライヤーの温風をかけたりします。
●コットン製ウエアの撥水
防水ウエアではありませんが、エプロンやキャンプ用パンツなどのコットン製品も撥水加工が施されているものがあります。撥水加工が落ちたと感じたら、コットン素材用の撥水剤を使って回復させましょう。
撥水剤に浸す時間が終了したら、すすいで陰干し。あとは洗濯表示や撥水剤の説明書にしたがって、アイロンをかけてカタチを整えるなり洗いざらしのザラッとした質感を楽しんでください。
洗濯表示を見れば、防水ウエアの多くは洗濯機や手洗いで汚れを落とせるとわかります。自宅で微細な汚れを取り除くことで、長く快適に着用できますし、ほつれなど不具合を早めに発見して対処できます。ぜひ試してみてください。
※このコンテンツは、2021年3月の情報をもとに作成しております。