シングルバーナーでも安定感抜群!
別売りゴトクの使い方と注意点

持ち運びに便利な超小型シングルバーナーですが、中にはゴトクが小さくて安定しにくいものがあります。そんなときに役立つのが別売りのゴトク。クッカーを載せる面が広いので安定感抜群ですが、使い方によっては危険な場合があります。今回は、別売りゴトクの使い方と注意点をご紹介します。

更新日:2021.06.09

ゴトクの種類と選び方

バーナー用の別売りゴトクは基本的に折りたたみ式で、脚を広げるだけでセットできます。薄く収納できるので手軽に持ち運べます。

ガス缶の上に直結するバーナーの場合、バーナーの背の高さが、使用するガス缶の高さに応じて変わります。どんなサイズのガス缶でも使えるようにと、ついつい背の高いゴトクを選択しがちですが、ゴトクとバーナーとの距離は1〜2cm程度が扱いやすく、離れすぎていると火力がうまく伝わりません。購入する際は、よく使用するガス缶のサイズを基準に高さを確認するのがよいでしょう。

また、市販されているゴトクの中には高さを調整できるものもあります。写真のゴトクは、足の取り付け位置を変えることで高さの調整が可能で、背の低い分離型バーナーや横向きにカセットボンベを直結するバーナーでは背を低くすることができます。

ワイドタイプのゴトクであれば、分離型バーナーをふたつ並べてツーバーナーのように使えます。このとき、それぞれの燃料が別のバーナーや鍋が発する熱の影響を受けないよう、離して置きましょう。

※2台のバーナーで1枚の大型鉄板を加熱するのは危険です。やめましょう。
※ガス缶直結バーナーの場合、別のバーナーの熱や鍋底からの輻射(ふくしゃ)熱を受けるので高リスク。真下にガス缶を装着するバーナーを並べる場合は距離をとり、横にガス缶を直結させるバーナーは燃料の向き(距離)に注意しましょう。

ゴトクの間隔にも注目。間隔が狭くなっていれば、シェラカップや写真のように底の狭い鍋でも安全に載せられます。

ゴトクの便利な使い方

別売りの折りたたみ式ゴトクは、バーナーでの料理に使うだけではありません。シンプルでタフな作りなので、いろいろな使い方ができます。

こちらは写真右側の間隔が広く、左側は狭くなっています。狭い方で湯を沸かし、広いほうにコーヒードリッパーを置いてドリッパースタンドのように使えます。

家族とのキャンプではツーバーナー、ソロではシングルバーナーと使い分けている人もいるでしょう。ツーバーナーそのものは安定感があるので別売りのゴトクは不要ですが、使わないときでもさまざまな場面で便利に活用できます。

写真のように脚を折りたたむことで鍋敷きとして使えます。また、脚をたたまず地面に直接置いてダッチオーブンのフタ置き場にする、サイドテーブルにするのもOK。ほかにも、焚き火台にゴトクがない、またはゴトクが貧弱で鍋を載せるのが不安な場合は、バーナー用のゴトクを載せてもよし。
マルチに使えて、ファミリーでもソロでも重宝するギアと言えるでしょう。

絶対に避けたいゴトクの使い方

とても便利な別売りゴトクですが、バーナーとあわせて使うものなのでいくつか注意すべきことがあります。

安定感のあるゴトクですから、ダッチオーブンやスキレットのように大きくて重い鍋や広い鉄板、焼き網を置いても安定します。けれども、こうした蓄熱性の高い鍋や鉄板、セラミック付き焼き網などは、ガス缶が輻射熱の影響を受けてしまいます。

写真のようなガス缶を下に直結させるタイプはもちろん、横向きに直結するバーナーや分離型バーナーであっても、大型ダッチオーブンや鉄板を載せて、ガス缶との距離が近い状況では影響を受けかねません。

燃料が熱を受けると、最悪の場合、爆発して非常に危険。絶対にやめましょう。
炭起こし器を載せることもNGです。

風防があるとダイレクトに風を受けにくいので効率よく調理できます。
ただし、ぐるりと覆った状態で鍋を置くと燃料周りに熱が集まって非常に危険。風防とバーナーとの距離、風防の大きさなど、手持ちのバーナーには必ず注意事項が記載されているので確認しましょう。


ひとつあると重宝するゴトクですが、使い方を間違えると危険な面もあります。あらためて説明書を見て自分のバーナーの操作法・注意点を確認し、安全にゴトクの機能性を享受しましょう。

※このコンテンツは、2021年6月の情報をもとに作成しております。