キャンプ道具で備える!
防災に役立つ車載BOXのつくりかた

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更新日:2024.12.25

「いざという時の道具セット」で
車中泊キャンプをやってみた!

早速、「いざという時の道具セット」を設営してみました。
と言っても、マットと寝袋を敷いたくらいですが。
道具が少ないからあっという間だね。さすが手際がいい。
まあ、普段から使っている道具ですからね。
……あっ!?
ん? どうしたの?
今回って、自分が普段使っているキャンプ道具を防災用のセットにしたじゃないですか? それって、すごく有効だと思って。
使い慣れているから、いざという時にもスムーズに使える自信があります
例えば、バーナーや固形燃料の扱いだったり。
素晴らしい気づきだね! 僕も、それこそがとても大事だと思っているよ。
僕はいろいろなところで防災術を教えているんだけど、ただ防災用品を備蓄しておけばいいというのではなくて、「アウトドアの技術や道具で解決していくこと」「日々の楽しみとしてキャンプに出かけ、そこで得たアウトドアの知恵や道具の使い方を身につけながら、非常事態に備える」というのをテーマにしているんだ。
防災を意識しながらキャンプをしてみて、はじめて気づきました。家に防災バッグも備えていますが、使い慣れていない道具もあるから、いざという時は説明書を読みながらの作業になるかもしれないけど、キャンプ道具ならそれがない!
その通りだね。
ロープだって、木や柱などにくくりつければ物干しになったりもする。
おぉ、さすが寒川さん。ロープを簡単に操りますね。
私、ロープワークはちょっと苦手なんです……。
ははは。まぁでもね、苦手だったとしても、普段からキャンプで扱っているわけだから、キャンプをあまりやったことがない人よりかは、扱いに慣れているはずだよ。正しい結びにこだわらずともうまく活用していくのが一番です。
では、「衣・食・住」のうち、「住」が整ったから、次は「食」を実践していこうか。

貴重な水を節約して
お米を炊く方法

せっかくだから今日は、いざという時に役立つ方法でお米を炊いてみるよ。
必要なものは、湯煎OKの袋とお米と水だけ。飲み水が少量しかない場合でも、お米を炊く方法だよ。
いざという時に役立つ!
少ない水でお米を炊く方法

①湯煎OKのポリ袋に1人分のお米と浄水した水(飲める水)を、米1:水1の割合で入れる。

①湯煎OKのポリ袋に1人分のお米と浄水した水(飲める水)を、米1:水1の割合で入れる。

②熱することによって空気が膨張してしまうため、なるべく袋の中の空気を抜いてしばる。しばらく時間をおいて、お米を浸水させる。

③鍋に水を入れ、火をつける。この水は浄水していない水でOK
袋が直接、鍋底に触れないようクッカーの蓋や枝などを入れて下敷きにするとよい。

④沸騰してきたらお米の入った袋を入れて火にかける。このとき、なるべく鍋肌には袋がつかないようにする。

⑤袋の中の水分がなくなったら完成!(10分程度)

すごい! たったあれだけの水でご飯が炊けた!
いざという時、水は貴重だからね。万一、フリーズドライやインスタント食品の備蓄がなくなってしまった場合のために、覚えておくと役に立つと思うよ。そのままおにぎりにして食べてみようか。
ポリ袋のまま握れるから、手が汚れていてもそのままできますね! 食器や箸も不要ですし!
いただきまーす!
おいしい! しっかりお米が炊けててびっくり!
実はこれ、災害時だけでなく、1個ずつおにぎりが握れるっていうので、普段から使える実用的なご飯の炊き方なんだよね。
たしかに、そうですね!
温かいおにぎり、身に染みます。
お湯を沸かしたりして、温かい食事がとれるというのは、本当に大事。活力になるよね。
ぜひ、みなさんもまずはキャンプで実践してみてください。

キャンプを楽しみながら、
もしもに備える!

どうでしたか? 「いざという時の道具セット」を作ってみて。
もしものことが起こったとき、どんなシチュエーションになったら、なんの道具が役に立つのか。それを想像しながら道具を選んでいくと、やっぱり、キャンプ道具やアウトドア用品って万が一のときに使えるものが多いなって思いました。
そうだよね。普段何気なく使っている道具も、防災を意識しながら使ってみると、より便利さを実感できるよね。
でも、それがバラバラになっていたら、いざという時にすぐに持ち出すことができないから、キャンプ終わりに整理整頓してまとめておくこと、そしてそれを常に車載しておくことで、何かあっても対応できるという安心感が得られました
今回の車載BOXには、電気と水道、調理用の燃料のライフラインをすべて入れることができたよね。これこそが防災においてはとても大事なこと。とてもいい車載BOXができたね!
嬉しいです!
キャンプ道具は便利だし、キャンパーはそれを使いこなすスキルが普段のキャンプを通して身に付いている。
キャンプをして楽しみながらスキルをあげていくことも、僕は「防災対策」だと思っているよ。
燃料系や浄水器の扱いは、キャンプやアウトドアならではですしね。
あとはアイディア。遊びながら発想の転換ができる気持ちや頭を普段から作っていけるのも、アウトドア遊びのいいところだよね。
例えば普段からクルマに折りたたみ自転車を乗せて遊んでいたら、いざという時にはガソリンを節約しながら移動できるアイテムになったりね。
日頃からの防災の意識を追加しつつ、これからもキャンプを楽しんでいきたいと思います!
プライバシーシェードもあると便利!
純正アクセサリーのプライバシーシェードを使えば、外からの視線を遮断して安心して車中泊することができます。
ボックス同様、常に車載していてもそれほどかさばりません。
今回登場したHondaのクルマ
フリード
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撮影協力:有野実苑オートキャンプ場 https://arinomi.co.jp/

  • ※このコンテンツは、2024年12月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。